「因幡の白兎」
出雲神話のひとつで、白兎が因幡国に渡るため海にならんだ鰐鮫(わにざめ)の背を渡ろうとして皮を剥ぎ取られ、痛み苦しんでいるところを大国主命(おおくにぬしのみこと)に救われるというおはなし。
文様と解説
兎 日本では「餅つきする兎」は満月を望月(もちづき)(十五
夜)とも言うところから定着したもので、もとは不老不死の
仙薬をつく姿を表わしたものです。
兎は不老不死、仙境と結びつく文様で、波兎も桃仙境を示唆
しています。
鱗 鱗の三角形は厄除け、魔除けを意味します。また脱皮する蛇
にたとえて再生を表わしたりします。よって能や歌舞伎の衣
装では、鬼女や蛇の化身として使われています。